Nightmare Forge Gamesが1月3日、ミッキーマウス風のキャラクターが登場するサバイバルホラーゲーム『Infestation 88』(Steam)のタイトルを『Infestation: Origins』に変更することを発表。
同作は最初のミッキーマウス映画『蒸気船ウィリー』のアメリカでの著作権が2023年いっぱいで切れたことを受け、1月1日に制作が発表されたもの。Nightmare Forge Gamesは、ユーザーに向けて謝罪するとともに声明文を公表しています。
国民的キャラクターが怪物化
『Infestation: Origins』は、1〜4人プレイに対応したサバイバルホラーゲーム。プレイヤーは、エリアに侵入(Infestation)してくる怪物を、銃などの装備を使って排除することを目指します。
公式トレーラーには、ゾンビのように怪物化したミッキーマウス風のキャラクターが叫び声をあげる姿が収められています。
また、本作に登場するのは、1928年に発表された短編アニメーション『蒸気船ウィリー』で登場する初代ミッキーマウス風のキャラクター。
95年にわたる著作権保護期間が終了したことで、初代ミッキーマウスがパブリックドメイン(共有財産)になったためです。
発表からわずか2日でタイトル変更へ
タイトル発表からわずか2日後の1月3日、開発元のNightmare Forge Gamesがタイトルの変更を発表。
その理由については「ネオナチ・イデオロギーへの言及をめぐる非難を受け、『Infestation: Origins』に改名した」と、エンタメ情報サイトIGNのインタビューで答えています。
というのも、元タイトルで使用されていた「88」は、ヒトラーへの敬意を示す暗号としてネオナチが用いることがある数字。
アルファベットの8番目であるHを2つ並べると、「ハイル・ヒトラー(Heil Hitler)」というナチスドイツにおけるヒトラーへの忠誠を示す掛け声の略称「HH」になることに由来します。
ゲーム内でガスを使用していることが、第二次世界大戦中のホロコーストでガス室が使用されたことを想起させるという指摘も相まって、本作がネオナチを支持しているのではないかという声があがっていました。
88という数字は「単に左右対称のデザインで選ばれました」
このような声を受け、Nightmare Forge Gamesは3日、公式X(旧Twitter)を更新。「私たちはゲーム名を『Infestation: Origins』に変更します」と発表し、声明文を公開しました。
声明文では、「88」という数字をタイトルに使用した理由について以下のように説明されています。
「ゲームは1980年代を舞台にしており、1988年という年は単に左右対称のデザインで選ばれました。残念なことに、私たちは88という数字が持つ意味を知りませんでした。しかしこのことを知り、ゲーム名を『Infestation: Origins』に変更します」
最後には、「今回の私たちの無知をお詫びし、早急に対処できるようご指摘いただいたことに感謝いたします」とつづりました。
Nightmare Forge GamesはIGNへの声明で、「私たちはナチズムや、いかなる形のヘイトにも強く反対します」とコメントしています。
『Infestation: Origins』は、2024年内に発売予定です。